新築一戸建て 間取り

北側道路でも後悔しない!デメリットをメリットに変える快適&効率的な間取りのコツ教えます

住まい選びで「北側道路は避けたい」と考える方は多いかと思います。
確かに道路が家の北側に面した住宅では、日当たりや使い勝手に不安はありますが、適切な設計プランを選べば、むしろ快適な住まいになることもあります。
ここでは、これまで多くの施主様の施工例を見てきた、成功ポイントをご紹介します。

北側道路の特徴を活かした3つの基本設計

玄関まわりを効率的に

北側道路の区画では、玄関が道路側(北側)に配置されることを逆手に取り、南側のスペースを最大限に活用することができます。アプローチを短く設計することで、南面に広がる庭やテラスにより多くの面積を確保できるメリットがあります。また、玄関ポーチを深めに設計することで、冬場の北風や雪対策にもなります。宅配ボックスについても、日中の西日を避けられる北側に設置することで、温度管理が必要な荷物の保管にも適しています。

このように、北側に玄関を配置する特性を活かした設計とすることで、南側の居住スペースをより快適に整備することができます。

光を取り込む工夫

北側道路の住宅では、リビングを2階に配置し南面に大きな窓を設けることで、たっぷりと陽光を室内に招き入れることができます。さらに吹き抜けを設けることで、2階で取り込んだ光を1階まで届けることが可能になります。
加えて、天窓やハイサイド窓を効果的に配置することで、家全体に自然光を行き渡らせることができます。

季節に合わせた室温管理に合わせた室温管理

南向きの開口部が多くなる北側道路の住宅では、夏場の日差し対策が特に重要になり、その一方で冬場は高い断熱性能で室温の低下を防ぐ工夫が必要です。
また、効果的な通風経路を確保することで、春や秋の中間期は自然の風を活用した快適な室温管理が可能になります。

以上、3つのポイントをしっかりと押さえることで、北側道路という立地を最大限に活かした、快適な住まいを実現することができます。

北側道路の住宅での間取り実例と解説

コンパクトさを活かした2階リビングでたっぷり採光

光を呼び込む2階リビング中心のプランで1階は玄関から続く和室と水回り、2階に明るいLDKを配置しています。南側に設けた大きな開口部からたっぷりと光が注ぎ、吹き抜けを通して1階まで明るさが届きます。
キッチンからは南側のバルコニーにアクセスでき、洗濯物も効率的に干せる設計です。

1階中央の中庭から光を取り込み、プライバシーと開放的な空間を両立!

中庭のある光あふれる暮らし 1階中央に明るい中庭を設け、その周りにLDKを配置。
北側道路の制約を逆手に取り、プライバシーを確保しながら開放的な空間を実現しています。
2階は子供部屋を南向きに配置し、将来的な間仕切り変更にも対応可能な設計としています。

1階LDKを南側に配置し、光と風の通り道をしっかり確保!

南北に長い敷地を活かし、1階LDKを南側に配置することで、光と風の通り道を確保。
大きな窓と高い天井で開放感を確保しています。キッチンからは南庭が一望でき、家事動線も効率的です。
2階は個室を南向きに配置し、廊下にもハイサイド窓を設けることで、建物全体に自然光が行き渡る設計となっています。

このように、北側道路の特性を考慮した間取りでは、いかに南側からの光を取り入れ、かつ各室の快適性を確保するかが重要なポイントとなります。プランの広さに関わらず、採光と通風、そして暮らしやすさのバランスを考慮した設計が求められます。

よくある失敗とその対策

日当たりの良さだけを優先してしまい、生活動線が犠牲になるケースがよく見られます。例えば、2階にLDKを配置する際、キッチンから離れた場所に洗濯機置き場を設けてしまい、家事動線が長くなってしまうことがあります。理想的には、2階LDKの近くにランドリースペースを確保し、南向きバルコニーへのアクセスを考慮した設計とすることで解決できます。

また採光を重視するあまり、プライバシーへの配慮が不足するケースもあります。特に1階リビングの大開口は、道路からの視線も気になります。これは、目線の高さを計算したウッドデッキやルーバーの設置、あるいは軒の深さを工夫することで対応が可能です。

冬場の寒さ対策を見落としがちなのも要注意です。北側からの冷気は想像以上に室温に影響を与えます。玄関ポーチを深めに取る、断熱性能を上げる、床暖房を検討するなど、計画段階での対策が重要です。

収納スペースが不足するケースも多く見られます。南側に居室を集中させるあまり、収納の配置が後回しになりやすいためです。北側の階段下や廊下の壁面を利用した収納計画を初期段階から組み込むことをお勧めします。

これらの失敗を防ぐには、日当たりの確保と実際の暮らしやすさのバランスを、設計の早い段階から検討することが大切です。理想は、光と風を活かしながら、かつ家事効率や収納力も兼ね備えた設計とすることです。

実際に住んでいる方の声

道路側から見えにくい南庭は、私だけの秘密の花園です。日当たりが良いので、野菜作りにも挑戦。
子どもたちも外遊びを存分に楽しめています。北側道路だからこそ、庭での時間を気兼ねなく過ごせるのが嬉しいですね。

玄関まわりの寒さは想像以上でしたが、断熱性能を高めに設定したことで室内は快適に過ごせています。
親世代の部屋は1階南側に配置し、高齢者でも暖かく過ごせるよう工夫しました。北側道路のデメリットは、しっかりとした対策で十分カバーできると実感しています。

南側に居室を集中させたため、当初は収納スペースの確保に苦労しました。
今は北側の階段下を大型収納として活用し、各階の廊下にも収納を設けています。後から収納を増やすのは難しいので、設計時の計画が重要だと感じています。

設計時のチェックリスト

北側道路の住宅設計では、いくつかの重要なポイントを確認する必要があります。まず最も重要なのが光の取り入れ方です。南側開口部の大きさや位置、吹き抜けの効果、各居室への採光経路など、建物全体での光環境を総合的にチェックしましょう。

収納の配置も見落としがちな重要項目です。北側に玄関を設けることで生まれる空間を有効活用し、各階に必要な収納量を確保できているか、また使い勝手の良い位置に配置されているかを確認します。

水回りの動線については、特に慎重な検討が必要です。キッチン、洗面所、浴室の関係性、そして洗濯機置き場からバルコニーまでの動線など、日常的な家事の効率性を考慮した配置となっているかを見直します。

駐車スペースは北側からのアプローチとなるため、玄関までの動線や日常の使い勝手を具体的にイメージして検討することが重要です。冬場の雪対策や雨天時の利便性なども考慮に入れましょう。

そして、南側に確保される庭やバルコニーの活用方法も、計画段階でしっかりと検討しておくべきポイントです。季節ごとの使い方や、家族構成の変化に応じた活用方法なども想定しながら、充実した屋外空間の設計を目指します。

まとめ

北側道路の物件では、光や動線への配慮が特に重要です。しかし、それは同時に計画的な家づくりのチャンスでもあります。日当たりや使い勝手の課題を意識した設計を行うことで、むしろ快適な住まいが実現できるのです。

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